クレームはお客様からの問題提起
クレーム対応と聞くと、それだけで「避けて通りたい!」「対応したくない!」と考える人が多いと思います。
もちろん、100%いい気持ちになれる対応とは限らないものがクレーム対応です。
しかし、クレームが発生しているその瞬間は、私たちの課題を教えてもらっている瞬間でもあります。
クレーム連絡を入れたお客様の気持ちを考えてみましょう。
お客様は【期待を裏切られた】と感じている
そもそも何故クレームは発生するのでしょうか。
次のクレーム例を基に、考えてみましょう。
【クレーム例】
お客様「この商品、こういうことができると聞いていたのに、全然使えない」
この場合、お客様は商品を使えば「できなくて悩んでいたこと、やりたかったことができるようになる!」と期待していたことでしょう。
それが蓋を開けたら、思っていたことができず不満が募りクレームになりました。
お客様の期待に応えられていないのです。
そこを冷静に把握しながら、相手に寄り添った対応をすること。
これがクレーム対応の極意です。
極意その1:まずはお詫びと状況確認
お客様は期待を裏切られたことに対して、怒りの感情をあなたにぶつけてきます。
感情は声・表情・態度など、色々なところに現れます。
そんなお客様を目の前にしてあなたが最初にするべきことは「お詫び」です。
ここでのお詫びは「お客様が怒った気持ちを持ってしまった」ことに対するお詫びです。
何故なら、クレームを初めて聞いた段階では、何が原因なのかハッキリわかっていないことが多いため、この段階で言われたことすべてに対してのお詫びは、かえって不要な対応を増やすことに繋がります。
「ご期待に沿えず、不快な気持ちにさせてしまったこと」
まずはこの点に対して、お詫びをしましょう。
お詫びと同時に、お客様がなぜ怒っているのかを確認します。話してくれた中に問題点が必ずあります。
必ずお客様が教えてくれたことをメモに残しながら、内容を踏まえて会話すると、お客様も冷静になってくることが多いです。
【Bad】
お客様「できると聞いていたのに、全然できないじゃないか!」
スタッフ「私がその案内をしていないので、分かりません」
【Good】
お客様「できると聞いていたのに、全然できないじゃないか!」
スタッフ「ご不便をお掛けしており申し訳ありません。できると聞いていたことができないということですが、詳しく教えていただけますでしょうか」
極意その2:相手の気持ちに共感する
お詫びと状況確認をした後、次に行うことは「相手への共感」です。状況確認と同時に行うとより良い対応ですね。
お客様は、何故、あなたに対してクレームの内容を話しているのでしょうか。
それは「この気持ちを知ってほしい」、「トラブルを解決してほしい」という思いがあるからです。
そのため、お客様の感じていること・考えていることに対する「共感(同調)」が大事です。
共感ができないと思われてしまうと、さらにクレームが大きく炎上してしまったり、話にならないと別の担当に代われと求められたり、関係性が悪化していくことに繋がりやすくなります。
【Bad】
お客様「これができなかったことで、約束が守れなかった」
スタッフ「そうですか、約束守れなかったんですね」
【Good】
お客様「これができなかったことで、約束が守れなかった」
スタッフ「それはとても悲しいことでしたね。約束を守るために商品を購入したのに約束を守れなかったと聞いて、私もとても辛い気持ちです」
極意その3:具体的な解決策を提示する
ここまでくるとほとんどのお客様は、冷静に話ができるまで、怒りの感情が落ち着いています。このタイミングで、具体的な解決策を提示しましょう。
解決策(または代替案)を提示するときは「マニュアル通りの対応だ」と思われないように提示することが大切です。
提示する内容は「あなたや会社ができること」を提示しましょう。
※ついクレーム対応の際にあること
相手の勢いにおされて「できないこと」を約束しまうケース。
最終的にできないと分かったタイミングでまたも約束を破る事態に陥り二次クレームが発生してしまいます。
これは本当に気を付けましょう。
そして、お客様に伝えるときには「5W2H」を意識して分かりやすく伝えます。
【5W2H】
When(いつ)
Where(どこで)
Who(だれが)
What(なにを)
Why(なぜ)
How(どうやって)
How much/many(いくら/いくつ)
【Bad】
お客様「明後日までに対応してほしい」
スタッフ「(本当はできないが)明後日までに○○をご提供します」
【Good】
お客様「明後日までに対応してほしい」
スタッフ「申し訳ございません。明後日までは厳しいですが、1週間後には〇〇をご提供できます」
という風に真実を以て真摯に対応する事が大切です。
極意その4:改めてお詫びと心からの感謝
これまでの流れで、現状把握・問題点の洗い出し・問題点に対する解決策を提示してきました。
ここまでお話してきたなかで、最初は不満しかなかったお客様も、あなたに対して信頼しようかなという気持ちを持ってくださっているでしょう。
改めて、お客様に対して、今回のお話をすることになった点についてお詫びの一声と、話してくれたことに対する感謝の気持ちを伝えましょう。
一番怖いことは、クレームを言わずに同じサービスや商品を提供し続け、課題解決をしなくてはならないことに気付かないことです。
クレームがあったからこそ気付けたこともきっとあります。
そこに対して、必ず感謝の気持ちを伝えましょう。
きっとあなたが対応したお客様は、あなたのファンになってくれますよ!
この記事を書いた人
- 歴史好き。休日は、趣味の一眼レフカメラを片手にお散歩。(自撮りは苦手)
- 技術・デザイン2019.09.18クレーム対応の極意とは
- サービス2019.09.13お金って大事なものですから!
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